![]() | VOGUE NIPPON (ヴォーグ ニッポン) 2009年 07月号 [雑誌] コンデナスト・ジャパン 2009-05-28 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
あのファッションの権威VOGUE
なぜこのタイミングでマンガ特集なのだろう?と思いましたが、VOGUEのファッションディレクター、アンナ・デッソ・ルッソ氏によると、2009春夏コレクション(今シーズンのモード)が、マンガを連想させるものだったので、この特集を組んだそうです。もちろん、私も読みました。「Manga(オタク的文化の意味)はファッションに影響を与えるか?」という議題で、村上隆氏中心に、ファッションとMangaの関係を討論している「Mangaファッション論争勃発!」のページが興味深かったので、今回はそれを取り上げながら、Mangaはファッションに 影響を与えるのか、少し、考えてみたいと思います。
ファッションとオタクの大きな溝
ファッションとオタク文化が歩み寄り、新しい何かが生まれるんじゃないか?という期待もあるようですが、そこにはまだまだ大きな溝がある、というのが、この討論を通じてよくわかりました。まずは、ファッション側が定義するMangaファッションをご覧ください。なお、Mangaの意味は「オタク文化の総称」として、VOGUEでは使っています。
Mangaファッションの定義
・豊かな胸、細い腰と脚、丸みのある肩など女性の持つ曲線的なプロポーションを 極端に誇張するシルエットである
・細く長い脚を強調するスーパーミニ丈が特徴的。後ろ部分にスーパーロングの スカートを組み合わせるとさらに長さが強調される。
・風になびくスカートなど、瞬間の美しさを固定化したような美しさもあり。
ファッションは形から入ります。「大きい頭、豊かな胸とヒップ、くびれた腰、細い手足」というマンガのキャラ的なボディバランスに見えるよう、仕立て上げられたルックはManga的。次にイメージ。エレガント、かわいい、セクシーなど、キャラクター性を極端に誇張したファッションは、あまりにも非現実的でManga的。要するに、そのシルエット(形)とファンタジー(イメージ)から受ける印象がManga的である、ということです。ファッション側がMangaファッションを定義するとこうなるのだろうな、と思いましたよ。あくまで全体像で捉えていますよね。
これに対し、村上隆氏と氏が信頼するその道のエキスパート達の意見がこちら。
「これ、どこがマンガなの?」というものばかり。まず、その定義を探るところから始めなきゃならない旅なんです、この対話は。日本のオタクにとっては属性が一番大事。しかしファッション業界は全てをチャンポンに入れ込んでいる感じ。(村上隆氏)
今のMangaブームは経産省が仕掛けたもの、海外で注目を集めているのはオタク的な要素、オタクが好むキャラの原型である、ロリコンのスタイルとその特徴、などが語られた後、ようやく、VOGUE側が「オタク系キャラのスタイルにはどんな特徴があるんですか?」と質問を するのですが、そこで挙げられていたのが、乳袋、絶対領域、ツインテール、アホ毛なんですね。ファッション(スタイル)というより、キャラクターの特徴ですよね、これ。ファッション側とオタク側で、 見ているところが全く違うので、話が噛み合っていません。
上手く説明できないのですが、私の解釈だと、Mangaキャラの特徴を抽象化し、全体に引き延ばすのがファッション側(抽象的なモノほど個人で結びつくイメージが違うので、その過程で作り手はチャンポンにするし、見る方は人によって受ける印象が違う)なら、特徴をデフォルメして記号化させ、それを属性として落とし込むのがオタク側です。 オタク側は、単純化された記号(ディテール)の組み合わせで、属性(キャラ)を組み立てていきます。例えば、つり目×ツインテール(or広いおでこ)=ツンデレ、メガネ×三つ編み×制服=委員長、お供のマスコットキャラクター×魔法スティック×少女=魔法少女、若干太い眉毛×ロングヘア×白系のワンピース=お嬢様(おっとり系)といった感じです。
近い話だとスーツで例えることができそうです。ファッション側が「イタリアをイメージして、エレガントでセクシー。そして着心地がソフトなスーツを作ってみました」と言っているのに対し、オタク側は「これ、どこがイタリアなの?」「バルカポケット×キッシングボタン×サイドベンツを備えてこそイタリア属性でしょ。それ、フラップポケットやフックベントとかチャンポンしてるし」と、言っているようなものです。全体のシルエットと雰囲気を見ているのか、ディテールから組み立てられたデザイン(設計図)を見ているのか。その視点の違いが、両者の大きな溝になっております。
そして、そのまま、両者が噛み合わないまま、
ファッション界が正しくオタクを理解する必要は必ずしもないんじゃないですか?アーティストはむしろディスコミュニケーションというか、誤解からこそ創造的な作品を生み出すわけですから。(森川嘉一郎氏)
で、討論会は終わり。残念ながら、「Mangaはファッションに影響を与えるか?」という議題に辿りつく前に、Mangaとファッションの関係性で話は終わってしまったわけですが、ここからは、モード界に限定せず、Mangaが一般人のファッションに、どれだけの影響を与えているのか、少し考えてみます。
Mangaはファッションに影響を与えるのか?
ファッションとMangaは、ここ2〜3年で急速に接近していると言われています。よく、電車男以前と以後で、脱オタクファッションの盛り上がりを絡めて、語られることも多いのですが、
2003年に『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞をとったことが、一つの契機となりました。経産省などがマンガ・アニメ・ゲームを「コンテンツ産業」と称し、有望な輸出産業として、おおっぴらに掲げるようになったのです。実は、メディアでのアキバ(秋場原)ブームも、 そうした動きから派生したものです(森川嘉一郎氏)
で述べられているように、仕掛けられたものなんですね。今ほど、注目を集めてはいませんでしたが、ファッションとMangaの接近は、日本だと90年代前半、外国だと90年代後半から見られます。外人さんが好きな、ドラゴンボール、セーラームーン、ポケモン、ファイナルファンタジーVII、エヴァンゲリオンとか、全部、90年代の作品ですからね。90年代に、日本のストリートファッション(andカルチャー)が脚光を浴び、その時に、Mangaも一緒に取り入れられたのです。
だから、今更、ファッションとMangaに注目し、「Mangaはファッションに影響を与えるか?」と、今始まったばかりのように、取り上げるのは、なんか違うなぁと。ファッション界が打ち出すMangaファッションが、日本に、世界に、オタク文化に、ファッション界に、どのような影響を与えるのか、ではなく、Mangaが日本やファッションにどのような影響を与えてきたのか、を、まずは検証して欲しいです。
世界についてはわかりませんが、日本だと、結構、影響を与えてきたのではないか、と私は考えています。
例えば、女性誌のビューティーページでよく見る、極端に目を大きく見せるメイク。かわいいの追求だけでは説明できないほど、丸くてくりっとしている大きな目。これはMangaの影響もあると思いませんか?
日本では野球やサッカーと比べ、バスケットはメジャーなスポーツではないと思うのですが、ナイキ、特に、ジョーダンシリーズのスニーカーが大人気です。アメリカでナイキが人気なのはNBA、ヨーロッパでアディダスやプーマが人気なのはサッカーリーグの影響だと思いますが、 それを日本に当てはめると、マラソンの影響でオニツカタイガー(アシックス)やミズノのランニングシューズに人気が出ても良さそうなものです。でもバスケットシューズがスニーカーとして大人気。これはスラムダンクの影響だと思いませんか?スラムダンクブームとエアジョーダンブームが一緒に来て、エアマックス狩りは社会現象となりましたよね。
今期のトレンドとして、ストローハット・パナマハット(麦わら帽子)が流行っています。本来、リゾートアイテム(カントリーアイテム)である、麦わら帽子が無機質な街で抵抗なく着用されているのです。ワンピースのルフィを通し、街や家で見慣れているので、抵抗がなく自然に受け入れられたのかもしれません。
あと、モテ服として鉄板のパステルカラー。セクシーで艶やかな色、凛としたクールな色、落ち着いたアースカラーより、柔らかく、かわいい色合いのパステルカラーなのです。男女両方に好まれる色です。このパステルカラーというのも、Mangaでよく使われる色です。
ぱっと思いついただけで、これだけあります。全てこじつけレベルの話ですが、見慣れているものに、知らない間に影響を受けることは、あると思うんですよね。
■あなたのファッションはマンガ、アニメ、ゲームの影響をうけたことがありますか?
・ある 223票 (60%)
・ない 147票 (40%)
参考までにアンケートを集計してみたのですが、ファッション好きが多く集まる当サイトでは、このような結果になりました。読者の全てが投票してくれたわけではないですし、集計した場所がネットなので、 もちろん、結果が偏っている、というのはありますが、それでも、6割の人がその影響を自覚しているのですね。今の段階でこの結果なので、今後も、ファッション側が仕掛けてくる(オーソライズする)ことを考えると、Mangaをスタイリングのテーマにしたり、キャラクターから何らかの影響を受けたり、Mangaからファッションに興味を持ったり。そういうことは、あと、10年も経てば、普通になってくるかもしれません。
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確かに作品は漫画を題材にしてるけど、アレはまた別物だろ…
お洒落をしている小学生女子のスナップのとなりに
同じファッションをまとったマンガっぽい女の子のイラストを見た記憶があります。
確かプリキュアっぽいイラストでした。
平成生まれの子にとっては、案外マンガの中のファッションとリアルなファッションは難なく結びつくものかもしれませんね。
苺ましまろなんかを見ていても、女の子がおしゃれなマンガはけっこうありますし。
ニーハイソックスの流行も絶対マンガ(及びオタク文化)由来ですよね。
この手の話になると必ずキモオタ達がけいおんとやらがああだこうだと言うことは分かりきってます
チャンポンするにはまだ早いような気がします。
属性が先です。
「一つの物」を、ファッション側は「全体(≒イメージ、雰囲気)」として捉え、オタク側は「特徴の総和」として捉える、という解釈でよろしいでしょうか??
Mangaがファッションに影響を与える、というのも普通にありえることだと思います。以前daleさんも書かれていますが、FF7がおにい系の服に影響を与えたと思いますし、言及されていないだけで影響は以前から大きいと思います。
>るメイク。かわいいの追求だけでは説明できないほど、丸くてくりっとして
>いる大きな目。これはMangaの影響もあると思いませんか?
漫画が直接的に影響を与えた、とは思わないけど
よく言われるネオテニー的美を追求する
という源流は同じだと思います。
最近は黒コンタクトで眼球自体を大きく見せる
メイクが流行ってますけど漫画も目が過剰に大きいですよね。
あと女子の間で定番のニーハイソックスですが
10年前は普通の(オシャレな)女性からは
敬遠されていた記憶があります。
NGファッション!みたいので
アニメの真似しちゃってるイタイ女、として嘲笑されてましたもん。やたら頭をツンツンするお兄系、海外で人気らしいビジュアル系、FFなんかも同じでしょうね。
完全な私見ですが、以前のMangaの役割は、戦後の日本に対する純粋な意味での娯楽提供だった。それが現在ではMangaは一つのライフスタイルとなり、ついにファッションと同次元に並んだといえると思うのです。
マンガ・アニメ文化に抵抗のない
女性が増えたせいも大きいでしょう。
敬遠されてたとしたら、専門店にまで行ってしまうマニアックさではないでしょうか。
欧米人がデザインに落とし込むとどうしても自立した力強いスタイルになりますので。
そういった意味では東京ガールズコレの方が相性がいいように思えます。
子供の頃から漫画に親しみ、キャラクターを人間とイコールで捉えることに違和感がなくなると、過去に映画を見てマックイーンにあこがれた人が多いように、キャラクターに憧れるようになるのは自然です。
それらは漫画の中で成立する絵としてのファッションと理屈で分かっていても、無意識の理想の人物像に影響はあるでしょうね。
昔のように、自分の外見に興味を持たないオタクはハレの日=コスプレでケの日には実用として意識のないものを着用していましたが、最近の京アニファンのような服装は普通なのにオタクというファッションに自覚的な世代は、コスプレにならないバランス感覚で日常のファッションに取り入れていくのでは、と密かに期待しています。
最近はファッション側からの歩み寄りも顕著ですしね、ワースト=北原哲夫=ワルカジとか。
そんな感じではないですか?
しかも思想的な影響はあるけど物理的なものはそんなにないと思います。
スラムダンク→ジョーダンが流行ったというのは、キムタク→キムタク着た服売れる
と同じ構図だと思います。その物理的な影響ってそれぞれのmanga、アニメがどれだけリアリティがあるかが問題かなと。
のび太→半ズボン流行る
なんて現象ないですし(笑
だからmangaはファッションに影響与えたすると的がぼやけるから一つ一つ検証していけば面白い題材になる気がします。
さらに言えば
メガネ、三つ編み…でツンデレキャラってそれは昔からそんな感じの人が実在してきて、それがみんなの中に潜在的にいるわけで、mangaの功績っていうのはそういう妄想もからめてカテゴライズしてキャラだちさせたことにあるわけで、
そのカテゴライズが目に見えたから、mangaは影響を与えた、と見える一面もあるんじゃないかな
キャラごとにコレ!っていう特徴をつける必要があるってのが
Manga的な服飾の原点だと思うのですよ。
赤ベストに麦わら帽子とか公然猥褻カットとか、
コルトパイソンと白ジャケみたいな感じで。
その格好が美しいかよりもその格好でキャラを識別できるかがより大事で、
村上氏側も絶対領域とかツインテとか今流行ってる一属性を語っても
あんまり意味はなさそうに思えます。オタ文化だって変遷しますし。
個々の作品の一キャラクターが使うアイテムが現実にとりいれられる
みたいなことはあるでしょうけど、
絶対的なアイコンを用意して「キャラ作り」するManga的な手法そのものは、
最終的にファッションと対立するんじゃないでしょうか。
突き詰めればおぼっちゃまくんのクローゼットになるわけですし。
岡田斗司夫だったら、
読んでみたかったです。
まぁ、その対談は失敗だったかもしれない、として(明日にでもVOGUE買って読んでみます)。
先日、学生に目の書き方を通して漫画と絵画の関係の話をしました。 これが結構60年代の漫画でも医学的に正しい書き方をしてたりするんです。
それが脱線し少女漫画の代表的な目として、
「でかい。星がいっぱい。まつげ長い。」
という絵をホワイトボードに描き、「こんな目をしてる人間はおらんわなぁ」といいつつ、
「でかい=アイラインでデカ目」
「星がいっぱい=複数ストロボの映し込みでアイチャッチもりもり」
「まつげ=上も下も複数のつけまつげ&エクステで...」
結局「あ、いてるわ、こんな目の人間」
というオチになりました。
これは漫画が現実社会に影響を与えたとも言えますし、さらに遡れば漫画は現実社会から影響を受けた後、独自の発展をした、とも言えるんじゃないでしょうか。
この言葉も重要なキーワードだと思います。
ここ数年で頻繁に使われるようになった言葉です。
この言葉が使われるようになった頃からFFの様な髪型の方が急激に増えてきた気がします。
『キャラクター』という漫画・アニメ的な概念が『現実』に入り込んできた結果の一つだと、以前から考えておりました。
タレントや芸人も異常なほど『キャラ』というものにこだわっていると思います。
また、逆に『漫画』のキャラクターも昔と違ってリアル(現実寄り)になったように思います。
昔は現実離れしたwヒーローが多かったですが、最近はそうでもないですよね。(エヴァのシンジ君などわかり易いと思います)
個人的にこれらの話はすべて繋がっている気がしてなりません。
周囲に話すと失笑されますがw
漫画・アニメのような「実在しないもの」が、現実に入り込んできたとゆう話がありますが、ちょっと考えたことを。
近年急に、両者が近づいたように感じるのは、「漫画・アニメ」が大衆文化として育ってきた世代が、いい年齢になって、(TPOの是非はともかく)理解があるからではないかと。
また、近年の作品に関しては、「リアリティ」とあったように、夢物語のような話だけでなく、現実に即した、テーマとしても共感しやすいというのもあったかとおもいます。
また、想像するに、もっと旧い世代なんかは、「漫画・アニメ」が「小説・映画」になったぐらいで、当時は主人公に憧れてファッションを真似た人もいたんではないかと。
それにしても、海外のデザイナーさんも、イメージの再構築をするぐらいなら、トロンプイユなんかで、絶対領域をやってみるとか、そーゆー考えはなかったのかしら。
化粧に気合が入ったギャルは記号過ぎて正直怖くて近寄れません
集団でぎゃーぎゃー言ってるから男よりも気持ち悪い
とくに聖地巡礼は引く
るろうに剣心やハンターハンターはNGみたいなのもありますからね。
オタクっぽさが薄い作品を好きになればいいんだろうけど
オタクはオタクっぽい作品が好きだからね。
去年の年末のMステSPに出てたラルクやGLAYの服装はまんま漫画の世界でした。
だからオタクに(しか)人気ないのかな。